2024年9月の記事一覧
【校長室通信】2学期が始まりました(9/2)
みなさん。
こんにちは。
本校をはじめ宍粟市内の各小中学校では、本日から2学期が始まりました。
先ほど体育館で始業式を執り行ったのですが、本校では、夏季休業中も大きな事故・怪我や生徒指導上の問題行動もなく、生徒たちの元気な顔を見ることができたのは校長として何にも増して嬉しいことでした。
さて、今回の校長室通信では、その始業式で生徒たちにお話した式辞の概要を掲載させていただきます。
2学期も引き続き、本校の教育推進にご理解とご協力をいただきますよう、どうぞよろしくお願いします。
おはようございます。
2学期のはじめにあたり、少しお話をします。
まず何よりも、夏休み中、大きな事故もなく、134名全員が揃って始業式ができることをとてもうれしく思います。
また、8月21日には先生方による奉仕作業を行い、今日あなたたちを迎えるために、学校を美しくしました。
美しい環境には、美しい人が育ちます。
これからも1人ひとりが、美しい環境づくりに努めていきましょう。
さて、1年間で一番長い学期は何学期でしょうか?
答えは2学期です。
日数を数えてみると、
1学期は112日間
2学期は113日間
3学期は73日間となっていました。
そして2学期には体育祭・文化祭などのたくさんの学校行事があります。部活動では、新人大会、駅伝大会、それ以外でも英語スピーチコンテストや新生徒会役員を選ぶ選挙などが予定されています。3年生は、進路決定に向けて勉強にもより一層、真剣に取り組まなければなりません。「勝負の学期」です。
「たくさん行事があってしんどいなあ。」
「受験勉強が大変そうだ。」
そう思う人も多いのではないかと思います。
そこで、今日はみなさんにひとつのお話をします。
今、フランスのパリでパラリンピックが開催されています。また、8月上旬にはオリンピックが開かれましたね。
みなさんもテレビで応援し、日本をはじめ各国の選手の頑張りに感動や勇気をもらった人も多かったのではないでしょうか?
でも、今からするお話は君たちが生まれるはるか前、まだ先生も生まれる前の1964年、東京オリンピック男子マラソンの日本代表、君原健二選手のお話です。
君原選手は、東京オリンピックで8位、その4年後のメキシコオリンピックでは銀メダルを取り、その次のミュンヘンオリンピックでは5位というたいへんすばらしい成績を収められました。
このような選手ですから、みなさんは、さぞ君原選手は長距離走が好き好きで走ることが大好きな人だったのではなないかと思われるでしょうね。でも、実は君原選手はそうではなかったんです。走ることが辛くて、マラソン競技中も途中で棄権したくなることが多くあったそうです。
君原選手は次のようなお話をされていました。
「私は苦しくなると、よくやめたくなるんです。そんな時、あの街角まで、あの電柱まで、あと100mだけ走ろう。そう自分に言い聞かせながら走るんです。」
みなさんも運動や勉強など、何かに苦しいことに取り組んでいる時に、きつくてきつくてもう止めたいと思った経験があるのではないでしょうか。
君原選手もマラソンを走るとき、同じような気持ちになっていたのです。
そんな時、自分の目の前に見える「あの電柱まで」走ろう。そして、その電柱まで来たらその次に見える「あの電柱まで」と自分に言い聞かせながら走っていたそうです。
そんな君原選手ですが、引退するまでに何と35回もマラソン大会に出場しています。そして、その全てを完走されています。
マラソンに限らず、勉強にしても運動にしても、途中で投げ出してしまいたくなった時には「次の電柱まで」という君原選手の言葉を思い出すと良いと思います。
マラソンで言うといきなり42.195km先の遙か彼方のゴールをめざすと、しんどくなってしまいます。でも、「あと100mだけ、それができたら次の100mだけ…。」と考えるといつの間にかその積み重ねで42.195kmを走り切れてしまうということです。
これを2学期の中学校生活で言うとこういうことになります。「体育祭も文化祭も勉強も部活もがんばらないといけない。」と考えるとしんどくなってしまいます。でも「とりあえず、今は体育祭に集中して頑張ろう。」「次は部活動の新人戦に全力を尽くそう。」「次は文化祭…。」というふうに1つひとつの行事、もっというと「今日だけ頑張ろう。」というようにその日、その日やるべきことだけに全力を尽くす毎日を積み重ねていけば、いつの間にか長い2学期、113日間が終わっていた…ということになるのではないでしょうか。
みなさんには、そういう気持ちで毎日を楽しみながら成長して行ってくれることを期待したいと思います。
以上で、2学期はじめのお話を終わります。